さて、昨日の続き。まぁ面倒なので端的にまとめましょ。
私の意見は「竹島(独島)は韓国領である」です。その理由として挙げられる日本側の問題点を洗っていきましょう。
1.「松島」と「竹島」の存在
2.江戸時代に出された「漁業許可」
3.日本側が根拠にしている「1905年島根県告示」の正当性
実はこの問題を複雑にしているのが、昔の海図。朝鮮が昔作った図には「于山(うさん)国」というのと「武陵国」という、2つの島が描かれておりました。そのうち「武陵国」というのが現在の鬱陵島(ウルルンド)と考えられています。ところがある地図では、于山国が鬱陵島の東だったり、またある地図では西に描かれていたりします。まずそこで混乱が生じますし、さらに外国が作った地図でも、途中で船が遭難したらしく、鬱陵島が2つあったりしてます。
当時日本では、今の竹島を「松島」、今の鬱陵島を「竹島」と呼んでいたのですが・・・当時日本は明治維新のゴタゴタ期で、日本が作った海図と、西洋の海図がごっちゃになっていたんですな。その結果、どれが松島でどれが竹島だかが「地図上で」大混乱をしたわけです。
そんな中で「松島・竹島朝鮮附属と相成り候」という文章が、1870年に明治政府から出るんですが・・・果たして「地図が混乱しているから、日本はどれが松島かわからなかった」という論調で「今の竹島は朝鮮領などとは誰も言っていない」と書いている資料もありますが、個人的にはこれは疑問。混乱していたのはあくまでも不慣れな「外国人」であり、日本の漁師などはきちんと認識していたと思われるんですね。現にそれまでの日本の測量ではきちんとわかっていたんですから。外国の地図を直したりするうちに「地図上では」混同が起こったかと思いますが、実際の生活上で混乱が起こったとも思いにくいです。よって私は、1870年の告示では「竹島は朝鮮の領土」と認識していた可能性が高いと思っています。
江戸時代に、日本は鬱陵島での漁師にアシカ漁などの許可を与えていますが、それが禁止された後も、日本は竹島への渡航は禁じていなかった、すなわち竹島は日本領である・・・というのが島根県のサイトなどでも確認できます。ただ、竹島は当時あくまで「寄港地」であり、竹島でアシカを取ることはしていなかったでしょう。そりゃ、禁止はしないでしょう。目的地じゃないんですから。それをもって「竹島を日本領と思っていた」というのはどうかと思うんですな。
そして問題の1905年の「竹島は島根県のものとする」告示。日本側の言い分では、官報にも掲載しているし、国際法的にも正しい方法で行っており、全く正当である・・・と言っております。確かに間違ってはいないんですよ、これ。
さて、なんで勝手に「竹島は日本のもの!」なんて言えたか。それは「terra nullius doctrine」って奴なんですな。簡単に言えば「無人島、もしくは文化的でない人々がいる場所なら、自分の場所と宣言しても良い」ってルール。冷静に考えれば恐ろしいことを言っていると思いませんかね?昔イギリスはこの方法で、オーストラリアやニュージーランドの先住民を抑圧し、領土を奪ったわけですな。
国際法的に正しいからOK、というのは間違いじゃないんですよ。もしそれが間違いなら「オーストラリアから白人は出て行け」ってなってしまいますし、極論すればアメリカ合衆国はなくなりますし。
当然他の国でそれに反対するものがあれば、取り下げなくてはなりません。さすがに「お前の物はオレの物」というジャイアン方式は国際的には通じません(笑)。当然1905年の時も、韓国(当時の国名は大韓)は日本に抗議をする権利がありました。しかし抗議はしませんでした。これをもって「竹島が日本の領土であることは韓国政府も認めていたはず」とする声もあります。
でも冷静に考えましょう。1895年に日清戦争の下関条約が結ばれています。その時日本は「朝鮮における日本の特権」を認めることを条約に盛り込みました。それはその後「三国干渉」によって破棄されてしまうのですが・・・あれ、朝鮮って当時独立国家(李氏朝鮮)じゃなかったっけ?と考えましょう。アジアの歴史において「中華主義」というのは非常に重要で、「中国=偉い=他の国は朝貢せよ」というのが当時のアジア国家のあり方でした。日本はそれをしなかったので、今でも中国から嫌われている(日本を最も嫌う国家は中国である)んですが・・・
つまり「清に朝貢している国家」→「清の属国」→「日本は清に勝ったから、朝鮮は日本のもの」と考えてしまったわけです。でも、朝貢と国家の主権ってのはまた別物ですし、事実その後李氏朝鮮は改革派によって「大韓帝国」として独立しているわけです。そんな国に「日本に特権を認めろ」というのは、どう考えても「植民地化を意図する、もしくは侵略を意図する」と考えなくてはおかしいと思いませんか。
日本は「大韓帝国は反対しなかった。だから正当」と言っていますが、竹島を日本領と宣言した当時、日本はすでに朝鮮において強い力を発揮していたのですよ。反対できるわけないじゃないですか・・・ナイフを突きつけられながら書いた契約書が無効であることぐらい、民法見てもわかるでしょ。「竹島は日本の領土」という考えがおかしいことは、ここに極まるのです。
その後、日本の敗戦後の処理において竹島が日本の影響範囲から外されたりしています。沖縄はこの処理で日本領ではなくなりましたが、その後返還されてます。北方領土はまだ返還されていません。そういう意味では竹島も「なぜか返還できない」となるんですかね・・・確かに「戦争によって奪い取った領土」ではないですが・・・でも、歴史的な背景を考えると、一連の「日韓併合(平和裏に行われたと取る日本人もいるが、少なくともこれについては韓国人の言い分が正解だろう。加害者がアピールすべき問題ではない)」の中の1つのキャンペーンとして「竹島の島根県併合」があった、と私は考えています。だから、戦争で奪った領土であり、カイロ宣言にも合致する、と考えるのが自然かと思われます。
ただ、韓国はこの問題を「独島はわが国の領土なんだから、紛争地域と考えることすらおかしい。司法裁判所になんか行かない」と常に言ってますが、これでは世界のコンセンサスが得られるはずがありません。完璧な自己中心、自分勝手な子供の論理です。少なくとも訴えを起こしている国があり、地図上では「Liancourt Rocks」と表記されて、諸外国からは「日本のか韓国のかわからん」と思われている島なのですから、まずきちんと証拠を揃え、ロビー活動をし、そして裁判所に上がるべきです。韓国内では「司法裁判官の中には日本人が含まれているから不公平な結果が出る」と考える向きもありますが、この問題に関しては、韓国が裁判官を送ることだってできるんです。まずは逃げないできちんとやって頂きたい。
ただ韓国政府が非常に大人の措置を取ったな、と思ったのは「馬山市が出した『対馬の日』条例を取り下げさせたこと」です。一地方自治体が、国際問題の要因になることを独断で決定する権利はないでしょう。それをきちんと理解し、行動に移したことは大変評価できます。それに比べれば島根県の『竹島の日』条例をまだ下げさせていない日本政府の対応は、子供の対応でしょう。国家間の重要な問題です。島根県ごとき(失礼)に好き勝手に言わせてはいけません。
以上、長々と失礼しました。言わないと気がすまなかったもので。
参考サイト
http://www.pref.shimane.jp/section/takesima/top.html (島根県のサイト)
http://www.geocities.jp/tanaka_kunitaka/takeshima/ (田中邦貴氏のサイト。資料豊富でわかりやすい)
http://www.tokdo.co.kr (独島(竹島)の公式サイト)