西武戦線異常あり
私は昔オヤジが購読していた『プレジデント』などを読んでいるようなイヤなガキでした(笑)。日本ハムが創業当時は「香川ハム」という名前だったとか、オロナインのラジオCMをやっていたのはナカタダイマルラケットだとか、小学生が知っているはずがない知識を多く持っておりました。まぁそれが今の私を作っていると言えばそうなんですけどね。
そんな時代から気になっていた人物、そう、先日逮捕された堤義明氏。幼少時よりプロ野球ファンの私にとっては「西武のオーナー」という印象が非常に強い人物でもありますし、かつて黄金時代を築いた森監督に対して「やりたければどうぞ」と暴言を吐いた人間であるという印象もあります。
それ以上に私に強く残っているのが、子供の頃に読んだ「堤氏が企業を巡回するときはヘリコプターで現れるが、去る時はヘリが見えなくなるまで社員は頭を下げていなくてはならない」とか「プリンスホテルの砂糖が6gなのは多すぎる、と堤氏が言った翌日、全てのホテルの砂糖が4gに変わっていた」などの伝説です。それを読んだ私は、将来絶対に西武系の企業に入るのはやめようと思いました。それ以前に天下の大企業がこんなバカは雇わないでしょうが(笑)。
真の理由はいろいろあるでしょうが、西武が崩壊したのは「企業は客があって初めて企業たりえる」ということを忘れたから、ではないでしょうかね。本来サービス業、民間企業たるもの、まずお客様第一という発想がなくてはなりません。ヒラ社員から社長まで、そうした考えを通さない企業に明日はないと思っています。もちろん企業内で競争があるのは否定しません。それがよりよい顧客サービスにつながるならむしろ大歓迎と考えていいでしょう。
そうした考えを持つ人間は、堤氏のような「尊大なふるまい」は決してしないと思うんですね。自分が何様なのか、を完全に忘れているが故の所業が彼のこれまでの行いであり、その結果が今回の逮捕、だと私は考えます。
企業を興すのはものすごい財力とエネルギーがいりますし、人生を傾けるに値する大事業です。だから「起業家」と呼ばれる人間には私は最大の敬意を払いたい、と思っています。だが、起業する中で大切なものを失った人間には、決して敬意は払いたくないものです。
少なくとも自分の企業の社長、代表のメッセージを「お言葉」というのはやめませんか。社長だって会社の内部の人間です。もちろん部下が上司に敬語を使うのは常識ですが、そうした態度は上司自らが「必要ない」と言えないとダメです。調子に乗って「オレがこの会社を作ったんだから、オレが天皇だ」みたいな考えを持つのはやめていただきたい。会議でスタッフが一生懸命話し合って決めたことを、単なる思い付きで却下したり、5秒で考えた企画を全社に押し付けるのはやめていただきたい。
どこの企業かって言われるとねぇ・・・この愚かな私を5年近く養ってくれた、とある企業ですよ。今のまま行くと、うちの代表は「第二の、そしてスケールがえらく小さい堤義明」になってしまいますよ。その前にいい加減「老兵は去る」ことを学んでいただきたい。
以上、3月末で今の会社を去る住之江琵琶子からのメッセージでした(笑)。












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